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一日一食という健康法「『空腹』が人を健康にする」(2012)南雲 吉則 著

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医師である筆者がたどり着いた健康法「一日一食」

体重増加により、体調不良なうえ老け見えまで!

著名な医家の出で、ご自身も医学博士でいらっしゃる南雲医師
40代半ば、仕事のストレスのため体重が15kgも増加したそうです。
メタボリック体型となり、実年齢より老けて見られるうえに体調は悪化
命の危険すら感じ、あらゆる減量方法を試した結果、たどり着いたのが一日一食というやり方だったそうです。
その方法を続けた結果、ダイエットに成功しただけではなく、健康に加えて若々しい見た目を手に入れたというのです。

「一日一食」のもたらす成果とやり方を知る指南書

南雲先生はご自身のこの経験をもとに、コメンテーターなどテレビでもご活躍してこられた方です。
皆様もご覧になったことがあるのではないでしょうか。
私も10年ほど前、あるバラエティ番組で南雲先生を拝見して、そのお話に興味をもち何冊か著書を読ませていただきました。
その中で、個人的に一番わかりやすかったのがこの本になります。

すべての情報をうのみにせず、常に更新する姿勢は大事

先に私見を述べさせていただきたいのですが。
この手の「健康法」を知識として取り入れる際には、大前提として、日進月歩の医療(科学全般)によって変容していく(効果がない、いっそ体に悪い、といった方向に転じる)可能性があることを、常に念頭におくべきだと思います。その上で自身が納得して、生活に取り入れるのは大変結構なことです。しかしその情報の動向は常に意識し、アップデートしていくことが肝要でしょう。

まずは「一汁一菜」の効果から

医師の知識をフル活用したダイエット

南雲先生は、当然医学の知識が豊富におありなので、減量を始めるにあたり、まずは王道のカロリー計算を取り入れられたそうです。しかし楽しくないし続かない
ダイエットの原則は続けることですから、無理は禁物です。

試行錯誤を重ねて、ご本人に定着したのが一汁一菜」で野菜たっぷり、お肉控えめのお食事だったとのこと。
はじめはお肉が恋しくなったものの、やがて口にしてもおいしいと感じなくなったそうです。またこの食生活でひどかった便秘が解消され、さらに体臭がなくなったのだとか。

肉=悪ではない

もちろんお肉はすばらしいタンパク質。体に必要な栄養素です。ですからもちろん、肉断ちをすすめるわけではありません。
でも毎日毎食ステーキが食べたい方は少ないはずです。
そもそも具沢山のお味噌汁や旬野菜を煮びたしたおかずなど、お好きな日本人は多いでしょう。お肉だけでなく、お魚のおいしさも日本人ならよくご存じでしょう。
自分が欲するもの体に必要なものであれば、心身ともにいいこと尽くしのはずです。

「空腹」が長生き遺伝子「サーチュイン遺伝子」を活発化!

雲先生はこの本の中で、無理なく体の声に沿った生き方ができるようになった過程と方法を伝えられています。
そのためにもまず大事なのは、タイトルでもあげられている通り空腹」の時間を作ること。それによって長生き遺伝子であるサーチュイン遺伝子が活発化するのだそうです。
当時何かと話題になっていたこの「サーチュイン遺伝子」について、かなり丁寧な説明がされているところも、本書のおすすめポイントです。

飢餓に備えて進化した人類は、飽食により体の機能に異変が起きているとも言えます。
空腹の時間を作ることで、その異変が整えられるのだそう。その結果血管や皮膚が若返り美しい見た目にもなるというのです。
そう、健康はそのまま外見にあらわれるのです。

「完全栄養食」がバランスのよい食事のカギ!

「5大栄養素」を効率よく摂る「丸ごと食」

また、本書の中で私がもっとも感銘を受けたのは完全栄養食という考え方でした。
健康によいのはバランスの良い食事。しかし栄養学に基づいた、きちんとした食事内容を毎回考えるのは、とてつもなく大変なことです。
そこで簡単に栄養のバランスが整うのが、先生の提唱する丸ごと食です。
皆さんは「卵は完全栄養食だ」と聞いたことはありませんか?
いわゆる5大栄養素がすべて含まれている食品という意味です。
しかし先生が言うには、すべての食材は摂り方次第で完全栄養食になるというのです。

その方法が魚なら「頭から骨、しっぽまで」、野菜なら「皮やヘタなど捨てるところも全部」
そう何でも「丸ごと」食することです。
だからマグロトロだけなんて食べ方だと栄養素は偏りますが、小魚をバリバリ一尾食べることで、そこに必要な栄養素はすべて備わっているのです。

バランスのいい栄養摂取は「丸ごと食」で解決

好きなものを好きな部位だけ食べる。たいていの人が普通にしていることです。
しかしずっとそうしていると、栄養が偏ってしまう。
確かにお肉なんてもととなる動物を丸々全部(骨や皮や内臓まで)食べるのはまず無理ですもんね。
しかしなるほど肉食動物などは、狩りをした獲物の大部分を食しますよね。「肉食」と聞けば一見栄養が偏りそうですが、言ってみれば丸ごと食を実践していますから、理にかなっているのかもしれません。
当たり前といえば当たり前ですが、改めて考え直させられる見方でした。

食事は一日三食でなくてもいい

「朝食」と「昼食」は本当に必要?

朝食は大事だと言うのは定説ですが、医療関係者でも抜く方が良いとお考えの方も一定数いらっしゃいます。
また昼食は確実に眠気を誘うものですから、精鋭のビジネスマンたちは昼食を摂らない(あるいはごく少量にする)ことで仕事の効率化を図っているとも聞きます。
そもそも農業にいそしむ日本人は、もともと朝食と夕食だけだったといいますし。

もしも朝昼の食事をスキップすれば、その準備や食事そのもにかかる時間がまるっと無くなるということでもあります。もちろん朝食代・昼食代も浮きます。
タイパ・コスパの面でも、悪いことではないかもしれません。

特に「昼食」はパフォーマンスを悪化させる

南雲先生も、昼食後のパフォーマンス低下(眠くなる、集中が途切れがちになる)に気づいたことから、仕事中ずっと空腹の状態を維持することにしたようです。
そうして結果的に南雲先生は一日の食事を夕食のみにするというスタイルが定着。この本の主題でもある一日一食に行きついたのです。

ちなみに私自身の職場にも、お1人「そのほうが楽だから」と夕食しか召し上がらないという男性(昼休みはお昼寝されてます)がいらっしゃいます。彼はスリムなのはもちろんですが、食事をとっていないとは思えぬほど、いつもパワフルで体調不良とは無縁なお方です。

「一日一食」は「夕食のみ」?

南雲先生は一日の食事を夕食のみにされたことで健康を取り戻し、この本を書かれました。実際に一日一食の生活をされている方も、その食事タイミングは夕方(夜)であることが多いでしょう。
しかしヨギーが一目置く片岡鶴太郎氏などは、朝食のみで生活されていることで知られています。
「一日一食」を実践する方は、夕食のみであれば私の職場しかり、それほど珍しくないかもしれません。しかしそれを朝食で行える方はかなり稀でしょう。
ですが片岡氏は、そのやり方が合っていて、我慢や節制をしているわけではない、というところが重要だと思います。
結局無理をして行うことは続きませんから、続けられるやり方を見つけることが何よりですね。

個人的には一日三食を続けたいと結論

ここまでご紹介してきましたが、実は私個人的に「一日一食」をあまりよい健康法だと感じません(南雲先生も万人にはすすめていません)。
もし一定期間行うダイエットとして実行した場合、一度やめて三食に戻す太りやすくなるはずです。
ただし一生続けられるくらいに生活サイクルが整えられたり、自身のリズムに合う方ならばおそらくとても効果的だと思われます。

しかし私は、朝ご飯をしっかり食べてから一日を始めたい。ランチは楽しみだし、夜はゆったり晩酌したい。
というわけで、私自身は個人的に合っていないと考えます。今のところ私が実践することはありません。

そのうえで、完全栄養食しかり睡眠の大切さなどにも言及されているこの本は、生活リズムが狂いがちな現代人に「気づき」をもたらす良書としておすすめしたい一冊です。
あなたは何から始めますか?

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